ハイブリッドRIPの可能性
「アドビPDFプリントエンジンを搭載した、
新たなハイブリッドRIPの可能性」
と題したセミナーを開催
ハイデルベルグ・ジャパン株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役社長:山本幸平)は、2月7日(水)、この日から開催されたPAGE2007の一環として、サンシャインシティプリンスホテル(東京・池袋)虹の間において「アドビPDFプリントエンジンを搭載した、新たなハイブリッドRIPの可能性」と題するセミナーを開催しました。
PAGE2007展示会場でも、各社が対応機種を発表していた注目のアドビPDFプリントエンジンに、世界のグラフィックアーツ業界をリードするハイデルベルグがどのような対応を見せるのか。関係者の注目のなか行われたセミナーには約50名が参加。ますます進化したプリネクトワークフローの解説に、参加者は興味深く聞き入っていました。
セミナーはまず、ハイデルベルグ・ジャパン株式会社プリネクト本部プリネクト部武口豊部長による、印刷業界の現状分析から始まりました。
■利益率向上のボトルネックは、ポストスクリプトRIP
「ヨーロッパの印刷業界の現状を見ると、2001年から2004年にかけて、売上げは10%上昇しているが、利益率は下がり続けている。つまり、従来の2、3倍の受注で、ようやく同じ利益を確保しているのが現状だ。しかも、納期は年々短縮傾向にある」 武口部長は、この状況は日本でも同じだとしたうえで、
8
色機などの印刷機や、高速
CtP
を増設して受注増を狙う印刷会社が増えているが、受注増のために営業や工務、プリプレススタッフを増員することは不可能だとその問題点を指摘します。「極力少ない人員で増えた仕事もカバーしないと、利益は出ない」というのです。課題となるのは、営業から工務、データ検証、RIP演算に至る生産性の向上に他なりません。「これまでの工程では、途中まではせっかくPDFで進めてきたのに、最後はポストスクリプトに変換してフィルムやプレートに出力している。そのために演算時間が長くなり、エラーも発生しがちだ。また、ポストスクリプトでは、最近流行の透明効果やドロップシャドウが正確に演算できないため、デザイナーの意図に反する版が出力される場合も多い」つまり、ポストスクリプト対応の、いわば「遅れたRIP」がこのような問題の元凶であるというのです。
■アドビPDFプリントエンジンとは
アドビPDFプリントエンジンは、PDFネイティブのまったく新しいタイプの印刷プラットフォーム技術です。武口部長は、そのキーメッセージは次の4つだと言います。「まず第1は、PDFとJDFがベース技術になっており、コンテンツはPDFで、処理情報はJDFで指示すること。
ポストスクリプトは処理できないので、注意が必要だ。また2つ目は、アドビのCreative
Suiteと同じ、標準化されたPDFテクノロジーが採用されており、制作からプリプレスまで一貫した技術がベースになっていること。3番目は、ハイデルベルグなどアドビのOEMパートナーは、自社のRIPに組み込みが可能であることである。そして、最後が印刷プロセスの劇的な改善だ。分割・統合処理がいらないため、デザイナーがモニターで見たままの、本当の意味でのWYSIWYGが実現できる。また、ポストスクリプトが介在しないため、RIPの処理速度も大きく向上する」
■アドビPDFプリントエンジン搭載可能な新プリネクト
ハイデルベルグの新しいプリネクトワークフローでは、メタディメンションに追加オプションとしてアドビPDFプリントエンジンを搭載できるようにしたV.6.5を準備しています。プリネクトプリントレディシステムでは、もともとJDFワークフローが使われているため、同じオペレーションで操作できるのも大きな魅力。さらに武口部長は、ハイデルベルグのワークフローの利点として以下のように述べています。
「プリネクトメタディメンションは、従来のポストスクリプトに対応したアドビCPSIも、アドビPDFプリントエンジンも、どちらも使えるハイブリッドRIPだ。そのため、在版のポストスクリプトデータも流せるし、CS2で作成したデータはPDFネイティブで処理できる。アドビPDFプリントエンジンはまだV.1であり、今後修正版がでてくるであろう。その意味でも、万一アドビPDFプリントエンジンでエラーがあった場合には、CPSIが使えるので安心だ。PDFデータはアドビPDFプリントエンジン、ポストスクリプトデータはCPSIへと自動振り分けもできるが、エラーの場合には手動で切り替えることも可能。アドビPDFプリントエンジンとCPSIの同時並行処理もできる」
つまり、プリネクトメタディメンションのハイブリッドRIPは、新技術への移行をスムースかつ安全に行うために最適なツールだというのです。最近、アドビインデザインの人気が高まっており、CS2の使用もますます増えていきそうです。そうなれば、アドビPDFプリントエンジンが威力を発揮する場も、これから次第に増してくるでしょう。また、JDFワークフローと一体化することで、さらに効率的な活用が可能なアドビPDFプリントエンジンは、すでにJDFに完全対応しているプリネクトとの相乗効果で、さまざまな利益をもたらしてくれるはずです。
セミナーの最後は、プリネクト本部アプリケーション部西明課長による、アドビPDFプリントエンジン搭載のプリネクトメタディメンションV.6.5のデモンストレーション。次世代の技術を、従来技術からの移行期間まで考えて商品化したハイデルベルクのハイブリッドRIPの動きに、参加者はじっと見入っていました。
◇本件に関するお問い合わせ先
ハイデルベルグ・ジャパン株式会社
マーケティング本部 担当:小川
TEL : 03-5715-7374
FAX : 03-5715-7390
印刷用ページ